作り手 あんな人こんな人 第3話
一昨日から、下関に来ました。
こちらも寒いです。
さて、今日はちょっと私の失敗というか笑い話の方をご紹介しましょう。
もう10年くらい前の話でしょうか。
まだあちこちの作家さんを訪問して、口説き倒していた時代の話です。
インターネットで沖縄の新聞を見て、そこで紹介されていた記事と作品の写真に興味を持って、訪ねてみる事にしたんです。
連絡先はうまいこと、ある本に載ってました。
当時はまだ個人情報とかゆるかったんですかね。
紹介無しでも興味を持てば私はガンガン突っ込んでいきます。
電話をすると快くアポイント。
沖縄ではアポをとったら即、行かなければいけません。
前日とかその前のアポイントは無いのと同じです。
行くまえにアポイントを取る、取ったらすぐに行く、というのが沖縄でナイチャーが商売するときの大原則です。
『沖縄の人は時間を守らない』とか『約束を守らない』とかよく言いますが、そんな事解っていて、待ちぼうけを食わされたり、アポを反故にされたりするのは、それは沖縄の人が悪いのはなくて、アポを取ったナイチャーが悪いのです。
解っていて対策を取らないのは怠慢です。
絶対にその日時に会いたい、時間をムダにしたくないと想えば、行く直前に電話するんです。
それはさておき、そんな感じでアポとってすぐに向かいました。
まぁ、それはそれは話が弾みました。
他の業者の悪口を含めて、びっしり3時間近く話し込んで、意気投合。
さて、とクロージングに入ったら、スルリ・・・
注文は受けないというんです。
は?
あれだけ意気投合して楽しく話をしたのに、取引しない???
私は頭がおかしくなりそうでした。
まだ、沖縄の人の事を解っていなかったんですねぇ。
つまり、来ても良いし、来客とは楽しく話をするけれども、それは仕事を一緒にすることとは別なんですね。
私達なら、初めからやる気が無ければ、訪問を断りますよね。
でも、沖縄の人は断らない人が多いみたいです。
このパターンで何度もハシゴを外されました。
やる気が無くても『どじょ〜』と言うんです。
他の人に意見を聞いてみると、『そんな事言わないでやってくださいよって、言って欲しかったんじゃない?』という意見もありました。
なるほど、そうかな、とも想いますが、私はそういうのしないんです。
主義とかじゃなく、しない。
1,2回は言うかも知れないけど、その時はしつこく食い下がらないで、また半年か一年後くらいにまたお茶のみに行くんです。
その時、また話したいな、と想うかどうか、それがポイントですね。
作り手と問屋もウマが合うというか、そりが合うというか、そういうの大事なんですよ。
親子二代に渡って、何度接触してもうまくいかない作家さんもいるんです。
私は、人間的に尊敬できないとか、嫌いな人とは取引しないんです。
ビジネスなんだから、そんな事いってちゃだめよ!という意見もあるでしょうけど、ただ商品をやりとりするだけならともかく、一緒にものづくりという大仕事をするのに、気持ちが沿わなければ良い仕事ができるわけがないからです。
遠くまで出かけていって、長時間話をした結果、どんでん返しをくらって、成果なし、というのは他にもありましたね。
沖縄の人は饒舌な人でもちゃんと論理立てて話をするのが苦手な人が多い様で、マイナスの回答を得ると、全然理由が分からないし、むかつきます。
とくに貴重な時間を無駄にした!という後悔はキツイです。
でも、これは自分が未熟だったからなんだ、と今になって想います。
港に船が出入りするように、入る船もあれば出て行く船もある。また港内に入らないで、そとで停泊している船もあるわけです。
すべては縁、そう割り切ることにしていますが、沖縄での限られた時間の中で、確実な成果をあげなければならないので、そこはコツが必要です。
私は、雑誌に出ている作家を追っかけたり、売れていると言う作家を狙い撃ちにしたりすることはしません。
基本的には紹介と、作品展ですね。
作品展を見て、良い作品だなぁ、と想ったら、名前を覚えておいて、あちこちで聞いてみる。
また、先生方に、有望な若手は居ませんか?と聞いてみる。
作品を一目見たら、モノになるかどうかは解ります。
あと、本気で落としたい!と想ったら、奥の手を使うんです。
奥の手は秘密です(^_^)
なんでもそうですけど、痛い目にあわないと身につかないもんですね。