オオサカジン

  | 羽曳野市

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2011年04月04日

もずやのあしあとに花が咲く

沖縄訪問の中で嬉しいことを聞きました。

私が、作家さんにした『無理なお願い』が実を結んでいることです。

一つは、上山弘子さんの琉球藍の後染無地着尺です。

弊社では『美ら藍(ちゅらあい)着尺』と命名している作品です。

藍染を無地で後染するというのは、非常に難しい技術が必要なのは私も知っていましたので、

あえて上山さんにお願いしました。

はじめは、失敗を覚悟で紬の白生地を3反ほど実験用として進呈。

しかし、3反とも失敗。

染まるのは染まるのですが、水洗の時に『あたり』が出て擦れて白くなってしまうのです。

ここでへこたれないのが上山さんのすごいところです。

なんと、水洗用の施設を造って、見事に成功されたのです。

出来上がってきた着尺は、素晴らしい色合いで、まるで蜂蜜の香りが漂ってくるような深い甘みのある色になりました。

その後も研究を重ねられて、とうとう製品化にこぎ着けられました。

この度の展示会でも、売り上げの多くを占める作品となったそうです。

それまでは、小物や洋服(綿)を造って販売しておられたので、大きな壁を突き破られたと思います。


もうひとつは、紬の無地を作ってもらおうと、ある作家さんに枡見本(経緯に数色の色糸を配列して色の変化を見る見本)を作ってもらっ

たのです。この作家さんは、かなりの腕利きなのですがそれでも無地の着尺を完璧に織り上げるのは難しいということで、見本だけ織って

そのままになっていました。それ以降、その作家さんとのお付き合いは遠のいていたのですが、別の作家さんに聞いた話では、その枡見本

を元に、短い無地の生地を織って、ファッションデザイナーに提供しているのだそうです。

これも、沖縄の染織品の新たな可能性を見出す意味でとても有意義な活動になりました。


上山さんとも『商売人の無謀な要求が新たな発明につながりますね』と言って笑い合っていましたが、

私に直接利益になら無いことでも、こういう形で実を結んでいることはとても嬉しいことです。

私が提供した生地が紅型に非常に合う、魅力を引き出す事を知って、沖展に出す作品に使ってくれている人もいました。

私も商売でやっていますので、無制限という訳にはいきませんが、一定のルールを守ってくだされば、

そのノウハウを自由に使い、広めて頂く事は大いなる喜びです。

先代の時代からこういう活動を続けてきたのが、弊社の特徴でもあります。

先代も私も元は畑違いの繊維屋です。

昔で言うところの、『羅紗屋』です。

羅紗屋には羅紗屋のノウハウがあり、作り手との付き合い方があります。

これからもどんどん『無謀な要求』を突きつけていこうと思います (^o^)
Posted by 渡辺幻門 at 09:29│Comments(0)
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