2010年03月20日
日本資本主義の精神 【書評】
日本資本主義の精神
2006
ビジネス社
山本 七平
スカスカの本で、一気に読み上げました。
日本社会の持つ特殊性を分析し、そのなかで石門心学がどのように発展していったか、そしてそれを現代にどう活かすかの示唆を行っている本でしょうか。
心学を世に広めた石田梅岩は商人の心得の基礎を作ったといわれる思想家と言われていますが、私はすこし懐疑的です。
たしかに、当時蔑まれていた商人の立場を養護し、商行為は武士や農民の仕事となんら変わりのない尊いものだと主張したのは価値のあることでしょう。しかし、大阪に限って言えば、そんなことは、みんなわかりきっていたでしょうし、全国的に見て大阪ほど商人が威張っているところはないでしょう。それは、石田梅岩のおかげではなく、大阪商人の隆盛の結果だと想います。学者さんは思想があって行為があると考えたがりますが、私は違うと思います。行為があって、その中から思想がうまれてくるんじゃないでしょうか。仕事が人格をつくるというのはその代表的な例です。仕事が思想をつくり、その思想がまた仕事をつくる。思想があっても仕事をしないひとはたくさんいます。しかし、仕事を一生懸命にやっているひとは、かならずそれなりの思想をもっているものです。
心学が大阪商人に影響を与えたと聞いていたので、何冊か読んでみましたが、私の得た結論はこれでした。石田梅岩は理屈屋だったといいますから、大阪の古い商家で言い習わされていることをあれこれ考えて分析して書いたのでしょう。
ただ、大阪商人の商売にたいする考え方、人生にたいする対峙の仕方は心学を知ることによって触れることができると想います。大阪商人が崇高な姿勢を失ってしまった今、かつてどんなことを考え、天下の台所として君臨したのかを知るには、こういう本を読むしかないでしょう。
かつて、商家の生活には商売訓、人生訓があふれていました。
だれに教わるでもなく子供の時から自然に耳に入り、体にしみこんでいったものです。商家が会社形式になり、職場と住居が別々になってから、こういう伝統は失われ、大切な商人哲学は忘れられていきました。それでいま、再度心学を見直そうという動きは、歓迎すべき事でしょう。
私もまた、心学を勉強して、心を落ち着け姿勢を正していきたいと想います。
2006
ビジネス社
山本 七平
スカスカの本で、一気に読み上げました。
日本社会の持つ特殊性を分析し、そのなかで石門心学がどのように発展していったか、そしてそれを現代にどう活かすかの示唆を行っている本でしょうか。
心学を世に広めた石田梅岩は商人の心得の基礎を作ったといわれる思想家と言われていますが、私はすこし懐疑的です。
たしかに、当時蔑まれていた商人の立場を養護し、商行為は武士や農民の仕事となんら変わりのない尊いものだと主張したのは価値のあることでしょう。しかし、大阪に限って言えば、そんなことは、みんなわかりきっていたでしょうし、全国的に見て大阪ほど商人が威張っているところはないでしょう。それは、石田梅岩のおかげではなく、大阪商人の隆盛の結果だと想います。学者さんは思想があって行為があると考えたがりますが、私は違うと思います。行為があって、その中から思想がうまれてくるんじゃないでしょうか。仕事が人格をつくるというのはその代表的な例です。仕事が思想をつくり、その思想がまた仕事をつくる。思想があっても仕事をしないひとはたくさんいます。しかし、仕事を一生懸命にやっているひとは、かならずそれなりの思想をもっているものです。
心学が大阪商人に影響を与えたと聞いていたので、何冊か読んでみましたが、私の得た結論はこれでした。石田梅岩は理屈屋だったといいますから、大阪の古い商家で言い習わされていることをあれこれ考えて分析して書いたのでしょう。
ただ、大阪商人の商売にたいする考え方、人生にたいする対峙の仕方は心学を知ることによって触れることができると想います。大阪商人が崇高な姿勢を失ってしまった今、かつてどんなことを考え、天下の台所として君臨したのかを知るには、こういう本を読むしかないでしょう。
かつて、商家の生活には商売訓、人生訓があふれていました。
だれに教わるでもなく子供の時から自然に耳に入り、体にしみこんでいったものです。商家が会社形式になり、職場と住居が別々になってから、こういう伝統は失われ、大切な商人哲学は忘れられていきました。それでいま、再度心学を見直そうという動きは、歓迎すべき事でしょう。
私もまた、心学を勉強して、心を落ち着け姿勢を正していきたいと想います。
Posted by 渡辺幻門 at 21:43│Comments(0)
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