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  | 羽曳野市

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2009年06月15日

質量不変の法則【NHKマネー資本主義を見て】

今日の内容は年金基金がヘッジファンドに投資しして、大損をこいたというものでした。主題になっている年金基金は25%も資産を減らしたといいます。運用担当者も出演していましたが、この人は経済・投資というものをわかっていたのでしょうか?

 そもそも、世界中の人が投資に血道を上げるようになったには理由があります。特に日本の場合ははっきりしています。銀行が本来払うべき預金金利を支払わなくなったからです。これに誰も抗議しなかった。それがこの結果を招いたとも言えるのです。バブル崩壊までは定期預金の金利は5〜6%ついていた様に記憶しています。その金利で人の良いおばあちゃんたちは、20〜30万円の物をデパートの外商から買い、その代わり、外商は電球を変えたり、瓶詰めの蓋を開けてあげたりして、細々としたお世話をしていたのです。そういう持ちつ持たれつの関係が成立していました。ところが、バブル崩壊で銀行の経営が危機に陥ると一斉に金利を引き下げました。定期預金にしていても、受け取れる預金は雀の涙です。当時、世の中には沢山の金利生活者といわれる人がいました。その人たちは、金利が下げられると生活ができなくなるわけです。とくに定年退職者は実際に年金を受け取れるまで時間があるし、退職金を定期預金にして、生活していましたし、年金を受け取れるようになれば、その金をレジャーや買い物に当てていたのです。それまで定期預金されていた金の行き先が、投資信託などのリスク商品だったわけです。リスク商品というからには当然リスクがあり、それまで銀行がとっていたリスクを商品購入者に背負わせ、自分たちはきっちり稼ぐというやり方に出たわけです。リスクがあるのですから、これは定期預金とは全く性質が違います。簡単に言えばギャンブルなのです。ギャンブルの常道として、はじめに必ず勝たせて、掛け金を大きくさせ、最後にがっぽりいただくというのがお決まりの筋書きです。投資をしたり、リスク商品を購入したほとんどの国民はこの銀行のトリックにまんまと引っかかったのです。
 そもそも、地球の質量は一定なのです。種をまけば太陽の光さえあれば成長すると思われる植物でさえ、枯れるものがあっての循環をしているのであり、地球の質量、もっと言えば全宇宙の質量は不変なのです。これは中学校で習うのではないでしょうか。ですから、お金の行き先をAからBへ、BからCへ移動したところで、全体の量は全く増えないのです。増えているように見えているだけです。農水産、鉱業など一次産品をいかに加工しても全体の質量の合計は同じです。そこには利便性や機能性等の付加価値が加わるだけです。いわばこれが経済活動による富です。いくらヘッジファンドにお金を渡しても、サイババのように、お金が増える訳ではないのです。ポケットのビスケットをたたいても、数が増えても量は増えないのと全く同じです。それを増えた増えたと言っているだけです。ホリエモンがやった株式分割というのはまさにそれですね。
 そもそも、近代経済学というのは大きな盲点を抱えていて、変数(変化する要因)を限定します。そのために、多くの条件を一定と仮定しなければならないのです。そんなことって世の中にありますか?森羅万象すべては常に移り変わっているのです。サブプライムローンの構築の場合はあろう事か、地価が下がることはないというのが、不変の前提となっていたのです。驚きです。MBAをとったような人が何故こんなことに疑問を持たなかったのか?狂っていたか、欲に目がくらんだか?・・・違うと思います。意図的に無視したのです。まんまと引っかけられたのです。麻雀でいえば、役満を振り込むように積み込みをされたのです。それにまんまと乗ってしまった。おまけに、ツモ順を自ら変更して、相手にツモらせてしまったのです。
 私は大きな罪は、いま大学で近代経済学を教えている教授陣にもあると思います。私も、もちろん大学で経済学をかじりましたが、ある教授の『ゲームの理論』という講義で直感的に近代経済学がはらむ矛盾に気づきました。
 経済学というのは、お金や物を経済的に回して、最大多数の幸福を追求するための学問であるはずです。それがねじ曲げられて、ある一部の人の利益追求に利用されるようになってしまいました。これは経済学の頽廃以外のなにものでもありません。

 前にも書きましたが、これからの経済学は哲学や心理学や宗教学などを取り入れて、クロスディシプリナリーに地球規模の幸福を考える学問へと目指す道を変えるべきだと私は想うのです。

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Posted by 渡辺幻門 at 16:51│Comments(0)経済・思想
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